どのコースから始めるか?
(98/09/15更新)
 
初心者向けとされている1600m(*)から、といいたいところですけど、
実は
2400mコースから練習するのがよいと思っています。
1600mと2400mは道中のペース配分が全く異なるコースであって
どちらが簡単とは言い切れませんが、2400mの方が道中の他馬の動き
を観察しやすく、もし道中失敗して後方に下がっても直線で追込をかける
チャンスがある分、初心者向きかなと思うわけです。また、2400m
の方が
より長時間乗っていられるのも、わりと重要だと思います。基本的
なペース感覚などは「習うより慣れろ」ですから。

1200mは、超初心者が「馬をまっすぐ走らせる」「勝負ポイントから
ゴールまで追いきる」という2点を練習するには向いていますが、道中の
位置取りについてあまり考慮する時間がなく、また「コーナーを周る時は
最内のラチ沿いで走る」という重要なセオリーを学ぶことができないので、
初心者の練習にはあまりお勧めしません。2400mで勝てる位になれば、
1200mでCOM馬に勝つくらいは、そう難しくはありません。対人戦
をやるようになってからでも遅くないと思います。

ただし、これは1200mを「つまらないコースだ」といっているのでは
ありません。自動車のゼロヨンレースや陸上の100m走が、高レベルの
技術戦であるのと同様、対人戦の1200mはスーパーラップでシノギを
削りあう、熾烈なスプリントレースになります。これはあくまでも、練習
を始める初心者にとっての話です。

 
* 1600mがなぜ初心者向けであるのか、長い間よくわからなかった(うまくなってくると、
非常に折り合いの難しいコースであることが実感されるので)のですが、最近ようやく、
少しわかってきました。1600mコース自体が初心者向けなのではなく、1600mで「自在」
に乗るという「組み合わせ」が初心者向けなのです。

1600mを自在馬で走る場合、とにかく馬なりで乗っていれば、勝負ポイントまでは細かく
ペース配分しなくても、そこそこの位置取りで走れるわけです。他の脚質では、勾配に
応じて追い方を変えなくてはなりません(上りは強め、下りは弱め)が、自在馬の場合
は平地を走っている時と殆ど同じ追い方で大丈夫。上り坂でなまじ強く押したりすると、
却って「速すぎる」が出たりします。逆に言えば、1600mを自在脚質でそこそこ乗れる
ようになれば、その道中ペースが折り合いの「基本」として身に着くよう、配慮されて
いるようなのです。こういう点でも、意外と奥の深い設計だなあ、と思う次第。

でも、やっぱり2400mから始めた方がいいんじゃないかなあ(しつこい)。
(98/10/28付記・99/09/15更新)


 
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